科学:技術ウソのつきかた1:太陽光発電の効率

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科学:技術ウソのつきかた1:太陽光発電の効率

ペットボトルリサイクルの石油消費量の計算

リサイクルの時もそうだったんですけれども、リサイクルすると何か非常にエネルギーとか、材料の節約になるという事で「何で目の前にあるこのペットボトルをリサイクルしないんだ」と「全然使えるじゃないか」なんて話があって。

その頃、私、理論計算しましたら、ペットボトルをリサイクルすると「新しく石油からペットボトルを作る石油の消費量」に対して3.5倍の石油を使うと。

つまり、新しいペットボトルを作るなら1キロで例えば(1キロだと大体10グラムですから)100個出来るというのが、リサイクルしたペットボトルを回収して新しいペットボトルを100個作るには、最低でも3.5キロの石油がいると。

3.5倍いるっていう事を一応理論で出して、学会で発表し、その後ペットボトルが現実に使われだしてから、もう一回、実際にどのくらいだろうと調査したら、7倍か8倍の石油がいると。

実に馬鹿らしい事をやっているっていう事を言いましたら、非常にバッシングされたんですね。

だって、私に言わせればペットボトルをリサイクルしたら、何倍の石油を使うようになるかって理論計算も私しかしてないし、それから、ペットボトルをリサイクルし始めてから、現実にリサイクルしたペットボトルを作るのに、何倍ぐらいの石油を使っているかっていう調査をしたのも私だけと。

じゃあ、他の人は何で武田が間違ってるってバッシングするかったら、一回も計算もしてないし、調査もしてないってだけの事なんですね。

だけど、世の中っていうのはそういうもので、まあ正しい事っていうか、キチっとした事が評価されるって事はあんまりないわけですよ。

だから、『私は貝になりたい』っていう映画がありましたけど、本当に残酷なのがこの世の中なんですから、私なんか大した事ないんですね。

太陽光発電の効率

最近では太陽光発電の効率ですよ。

これで私が嘘ついてる嘘ついてるって話がありましてね、これは、この技術のウソのつきかたっていうのがあるんですよ。

技術というのは、技術に関係してない人はあんまり分からない事が多いんですよ。

分からない事が多いので、もう適当にウソをつくことができるんですよね。

で、ウソに二つの種類があるんです。

一つは、お金を貰いたい為にウソが分かっててつく人。まあ東大教授に多いんですけど、そういう人と、そうじゃなくて自分があんまり太陽光発電にのめり込んじゃって、「太陽光発電は本当に良い!本当に良い!」と思ってる為に、分かってなくて計算を間違ってるって人と二通りいるんですね。

だけど、両方とも僕はウソって言って良いと思うんですね。

どういう風にウソをつくかって言ったら簡単なんですね。

一番最初、太陽光発電が出てきた時のウソはどういうウソかというと、例えば、産業分類を変えるんですよ。

例えば、太陽光を発電する産業というのは、(発電する元なので)シリコンを買ってきて、鉄を買ってきて、パイプを買ってきて、変圧器を買ってきて、直流を交流にする装置を買ってきて、全部買ってきてそれを組み立てる為に必要な電気を計算するんですね。

それに対して、今度は太陽光を動かし始めて、毎日晴れで十分に太陽光が活用できるという量を計算します。

そうしますと、今までの発電よりか10倍効率が良い、1の電気を投入すれば、10の電気が出来ると、こういう計算になりまして「凄いじゃないか」っていう事になるんですね。

一番最初の計算はそういう計算でした。

当時、私の研究室で太陽光発電のシリコンをやりたいっていう学生と助手がいましてね、私は「どうぞ、自分がそう思うんだったら研究して下さいね。」と。「だけども私はそこの講座の教授として質問があります。」と。それは、「本当にあなた方が太陽光発電によって研究が成功したら、天然ガスとか石炭よりか良い発電方法になると、もしも確信しておられたら構いませんよ。」と、「だけど、一応それを計算でどんなに架空の計算でも良いけども、計算で私に示して下さい。」と言ったわけですね。

私の研究室の助手と、私の研究室の大学院生ですから。だから、まあ研究は自由にやって良いんですけど、やっぱり教授としては質問ぐらいはできるんですよ。

そして、半年経ちまして二人が来て「先生、どうやって計算しても太陽光発電というのは石炭火力発電よりか効率が悪いので研究をやめたい。」と言ってきましたね。「ああ、そうですか。それは仕方ありませんね。」とこう言ったわけですね。

で、ところが世の中にはその当時から太陽光発電良い良いって言ってるわけです。それは、計算の範囲なんですよね。だから、鉛筆をなめれば技術のウソっていくらでもつけるんですね。その産業分類を変えれば良いわけですよ。

だけども、本当に科学者であれば産業とは関係ないんですね。

石炭火力発電所を造る為には、鉄を買ってきて、ボイラー造って、土地を買って、全部やるわけですね。

土地の値段も、標準的に自分がここら辺でやるっていう値段を入れるんですよ。

太陽光発電もそうで、太陽光発電って広大な土地がいりますね。それをどうやって確保するのか、整地はどうするのか、その土地を確保する時に、空いてる土地を使えば良いってそれは科学じゃないんですね。

科学っていうのは一応、標準的な状態でまずは計算しなきゃいけないんですよ。

土地を買うときにエネルギー、電気はいりません、そんな事はないんですね。

土地っていうのは何で値段が付いてるかっていうと、それは価値を生み出すからなんですね。だけどそれを電気としてどのくらいに換算するかって事なんですよ。普通は値段で換算してしまうんですね。

それから、シリコンを造る、それから鉄のパイプを買って来ちゃダメなんですよ。鉄のパイプを買ってくるんだったら計算は簡単なんですけどね。

エネルギーを計算するっていうのは、地下に眠っているオーストラリアの鉱石、鉄鉱石を持ってきて、地下から掘り出して、それを現地で精製して船に乗せて日本に運んで来て、新日鉄の溶鉱炉で還元して、成型してパイプするわけですよ。

それを、全部計算するんですね。

すると、全部計算をすると段々空しくなるんですよ。エネルギー計算とか物質計算をずーっとするんですね。そうすると空しくなる、一つは空しくなるのは、自分が計算した事を合ってるかどうかを、もう自分でもチェックできないくらい、他人は絶対チェックできないくらい複雑になっちゃうんですよ。まず一つは。

それから、そのほとんどが値段と一緒になっちゃうんですよ。それはそうなんですね。

悪徳産業がいれば別ですけど、普通の産業っていうのは、その産業で使う物質とかエネルギー、保険とかそういったものの総和で値段が決まるんで、エネルギー計算とか物質計算とお金の計算はほとんど同じになるんです。

これに対する反論は、お金は相場が動くからって言うんですけど、相場は平均値を取れば良いんですよ。別に、特別な相場を付けなくて良いんですね。

例えば、石油でしたら、1バレル100ドルと1バレル50ドルってあるんですよ。100ドルになる事もあれば50ドルもある、だけど平均としては60ドル~65ドルなんですよね。これが合理的な値段なんですよ。

市場がいくら動いたって、合理的な値段っていうのは科学者なら分かるんですよ。

その合理的な値段を全部足せば、結果的にはコストになっちゃうんですよ。コストっていうのはバックに何があるかといったら、エネルギーとか税金とかあるんですよ。エネルギーはエネルギーだけど、税金はエネルギーじゃないって違うんですよ。

何故、税金がかかるかっていうと、330万人の公務員を雇ってるからですよ。公務員の人件費を外したって、公務員は霞ヶ関でビルを造って、そのビルを造ったコンクリートは計算しましたか?って、もう絶対計算していません。

太陽光発電の効率を計算する時、税金の中に含まれる霞ヶ関のビルの土地代とか土地にかかるエネルギーとか、建物建てたエネルギーとか全く計算しておりません。

まあ、最終的に残るのは人件費の問題をどうするか、人が使うエネルギーですね。これをどう計算するかって、これはもう私なんかははっきりしてて、それが人であろうと機械であろうと、人もエネルギーかかるんですよ。

人のエネルギーのかかり方って少し特殊で、音楽を聴くとかご飯を食べるとか結婚するとかいうのが入ってくるから、その結婚するエネルギーを計算しなきゃいけないんですよ。

結婚するエネルギーは太陽光発電と関係ないじゃないかって言うけど、そんな事ありません。

人がいなければ太陽光発電が運転できなければ、人っていうのは絶対結婚しなければいけないわけですから、結婚のエネルギーを計算しなきゃいけないんですよ。

いくらでもごまかせます。

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