二つの災難

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二つの災難

昨日首相が変わりまして、安倍首相の業績、日本が安倍首相という非常に良い首相が就いたにも関わらず、何故30年間停滞したのかと、どこに間違いがあったのかと。

二つの災難(繁栄)

二つあって一つは『日本は発展のテーマを間違えた』という事ですね。

ITのソフト・ハードを担当したアメリカと中国は繁栄し、それからヨーロッパと一緒にやった環境の時代といった、分別リサイクルというような事をやったヨーロッパと日本が停滞したと。

一つはテーマを間違えた事が非常に大きかという事と、もう一つは社会が非常に乱れて、日本人特有の誠実さというのを失って割合とウソが平気になったと。

人の事を聞いて「これは多分こういう事で言ってるんじゃないか」とか、そういう事を始終考えなきゃならなくなった。

まあ、日本の社会の道徳の中国化というと中国に悪いんですけど、いつ騙されるか分からないぞという社会になった。

この二つが日本の発展を世界的に見て制限したんじゃないかというお話をしました。

これから2020年から2050年までの30年間が一つの区切りになるわけですね。

新しい情勢としては一番大きいのは米中の紛争といいますか、それが一番大きいと。

あともう一つはインドとかそういった離陸しそうな国の状況がどうかという事ですね。

ところがここに『二つの災難』と書いて、小さい方の字では(繁栄)と書いたんですけど、災難なのか繁栄なのか分からない所がありまして、これからの30年間で多くの人がこれで苦しむんじゃないか、もしくは繁栄するんじゃないかと思われるんですね。

1)テーマを間違えない

一つは1990年から2020年までの教訓の一つ、”テーマを間違えない”という事ですね。

片方が未来が明るいテーマ”IT”というものをやって繁栄し、未来が暗いテーマをやった。

“環境の時代”と言った。間違いですね。

これは、何故間違ったかといったら非常に簡単に言えば、ITが伸びるのは分かっていた。

しかし、やっぱり人間というのは「現状で良いじゃないか」とこう思うという事の間違いですね。

それが環境の時代という風に間違ったわけです。

で、まあ随分大きな差がつきました。

このままいきますと、あと30年後には『日本の若者が日本では就職が無く、中国のコンビニの店員にならなければいけない』といわれるわけですが、それがその典型的なものですね。

ですから、今度政権が変わるにあたって最も大切な事は、テーマを間違えない。

何をやろうとする首相を選ぶかという事なんですが、実は今首相候補に挙がっている人達は全く日本のテーマを言いません(笑)何をやるのかですね。

経産省が独自に”レジ袋の有料化”とかそういうもう全く国家の発展とは関係ないものに現を抜かしているわけですが、一番大きいのはやっぱり5Gですね。

5Gの進歩がずっと続くわけです。

これはどういう事を言ってるかと言いますと、今までの通信速度、ストレージ(貯蔵の量)から言いますと、足りないんですね。

ああいうIT関係というのはある所で、ある線を越しますと突如として役に立つようになるんです。

天気予報がそうで、コンピュータが発達してきて天気予報の計算ができるようになったのはかなり前なんですよ。

しかし計算をしても計算結果が出るのに「もう明日が来ちゃった」というんでは、明日の天気予報は無意味なんですね。

ところがこの頃非常に有効になったのは、計算が出来たんじゃなくて”速度が間に合うようになった”という事ですね。

それが5Gの同じ効果なんですね。

全世界60億人が何やってるか、今何やってるかというのを数秒で計算できる。

これは計算だけできるったっていけなくて、60億人なら60億人の日々のデータが生まれた時から蓄積されていて、それを適用できるっていう事を言っているわけですから、その速度に到達したら後はあまり速度とか量というのはあまり問題にならなくなる。

それがちょうど、2020年から2060年にかけて社会はそれを越していくという事になりますね。

したがって、今では少しずつやっているような例えば”お金を持たないで動ける”とか”自動運転の研究”なんかもされていますが、それが一巡して社会が大きく変わります。

私の見解では、この30年間は5G、もちろん5Gは少し途中で改善されて6G・7Gといくんですが、そこはもう少し速くなったとか便利になったという差しかないんですね。

5Gで大きく変わるのは全ての地球上の人間のデータを瞬時に処理できる事によって様々な事が一気に可能になるわけです。

それの中で、今アメリカと中国が頑張って日本が大きく遅れてるという事ですね。

ですから私はまず日本のIT系の技術、これをソフト面・ハード面共に充実させなければいけないと思いますね。

例えばソフト面でもまだまだやる事は一応あるんですよ。

ズームとかYouTubeみたいなものの国産化みたいなものもありますし、これからもう少し高度なものが入ってきますからね。

ですから、それを日本が取るという事で、これにはこの30年は自動車工業が頑張ってくれたんでなんとかなりましたが、電子工業は相当弱ってるわけですね。

やっぱり日本は輸出輸入で技術立国と言ってますけど、この技術が主体となって国の繁栄が決まるというのは、資源を持っているアメリカとか中国でも同じ事なんですよ。

アメリカと中国が環境の時代とか言って温暖化だとか分別リサイクルみたいな事をやってたら、もちろん日本と同じぐらいしか進んでないわけですね。

2)競争に負けられない。

ですから、その国に資源があろうとなかろうと、国が大きかろうと小さかろうと、やはり技術革新の波に負けたらダメなんですね。

その2番目がですね、ここが問題なんですけど、本当はこんな競争しなくて良いんですよ。

まあ人間はもう少しゆっくりと進歩すれば良いんですが、それでこのグラフを横に付けたんですけれども、アメリカがブルー(青)ですね、コンスタントに経済成長しております。

赤が日本ですね、赤は高度成長の時には日本はアメリカとほぼ同じペースで伸びました。

これはグラフがちょっと縦軸を対数で書くべきなんですが、普通尺になってるので日本がこの72年ぐらいから上がっているようになっていますが、数字で言えば1960年から1972年までの1年あたりのGDPの伸び率が日本は9%ですので、かなり高いんですね。

そこでまあアメリカに追いついてきたという事なんですが、これは普通尺で書いてあるので、ちょっとそこの所がかすれて見えません。

しかしそうですね。

それで1990年を越えてから伸びてきたのがアメリカと中国であって、ここでは日本とドイツとイギリスが書いてありますが、いずれも伸びが停滞したわけですね。

それで、こんなに人間は伸びる必要が有るのか?と、人間社会はこんな36兆ドル38兆ドルといくべきなのか?というと、まあ今の生活でも良いんですよ。

良いんですけれども、世界の中にいる時はある程度付いていかないと、その日本の若者が中国でコンビニの店員をやるようになるわけです。

何故かと言いますと、日本の中の企業が潰れちゃうんですね。

今は国際競争力が主体ですから、例えば今典型的なのは日本の中にGoogleもAmazonも全部無いんですよね。

スマホもないんですよ、スマホのソフトもないんですよ、GPSもない。

全部その会社はアメリカにあるんですね。

今度はファーウェイとか問題になってますが、TikTokとかですねこういったものも中国にしかない。

だから、結局日本の中に産業が残らない、残らないという事は勤め先がない。

勤め先がないという事は、日本の若者が出稼ぎに行かなきゃならないという事を意味してる。

だから鎖国できれば一番良いんですけど、鎖国はできないので結局のところ『競争に負けられない』という事なんですよ。

効率的な会議をして、ウソをつかずに国民一丸となって頑張るという以外に、まあここ2020年から2060年まではそれしかないと思いますね。

3)正しい選択をした国が参入してくる。

人の不幸を幸いと言ったらいけないんですけど、幸いにして例えばアメリカと中国とブラジルとかインドとかが頓挫して、大失敗してくれれば日本は普通にやってて大丈夫だと思うんですけれども、やっぱり、各国共非常に頑張ってくる。

特にインドなんかが人口はほとんど中国を超すでしょうね。

それから年成長率のGDP成長率が7%を超すと、現在の中国のように伸びてきます。

ですから30年後にもう一回このグラフを描くと、ここにインドっていうのが入ってくるわけですね。

そうするとインドというのが入ってくるというのがどういう事を言ってるかといったら、日本の相対的地位が落ちてしまうという事を言っているわけです。

4)首相、党、ビジネス

ですから、今度の首相の交代は1990年に我々が選択を間違った為に、それはちょうど私の年代ぐらいなんですね。

私が大体50歳ぐらいの時に何だか環境とかナントカって言ってしまって失敗したわけですね。

あの時はまだ日本の技術陣の力もありましたから。

今ノーベル賞を獲っている方は大体1980年代に活躍した人で、そういう人達がいた時代なんでね。

その時に「環境なんかやる事ないよ」と言っておけば日本は一応余裕がある状態でしたから。

今ではもう余裕がありませんね。

そういう事で、非常に今度は重要だと思います。

それには首相が誰になるか。

自民党も最近ではちょっとよろよろしてますから、どういう政党が必要か。

ビジネスも何だか“CSR”みたいな事ばっかりやってる、まあ道徳的な事やったり、それから“SDGs”“持続性”とかこういうものをやってる限りは絶対にダメですね。

これは一つはヨーロッパの戦略でもあるんですけど、ヨーロッパ自身が地盤沈下してますからね。

そうも言えない所はあります。

5)教育、誠実

それからやはり国としては、教育が充実してる事。

それから社会が誠実である事。

この二つがやっぱり基礎的な支えになります。

その点では戦後70年ですね、アメリカの占領下から日本文化、日本の良いところを全部奪われていきましたけど、それを回復して日本なりの誠実な国家を作るという事が大切だ。

だから今度首相を選ぶにあたって、当面、次回は多分ダメでしょうね、というのは首相候補と言われる人が誰一人政策を述べてませんから。

「これから30年はこういう方向に日本を引っ張るんだ」という事をやっぱりはっきり述べるような首相候補が必要なんですけれども、コロナの事に関しても一言も言えないような状態ですね。

それからやっぱり自民党は中国の依存性が強くて、こういう中国が非常に難しい情勢になってくると大変に難しくなります。

それからビジネスは内部留保とかそういうものを主体として経営されるようになり、より大切なビジネスの内容を前進させるという事に欠けている点があります。

そういう点では国民の力全体とは言えるんですが、今度の首相の交代をきっかけにしてどのくらい日本社会がかつてぐらいの活力を取り戻すか。

取り戻さなくて良いんですよ。よく私にそういう事を言う人がいるんですね。

「いや先生、そんなに頑張っていかなくても良いんじゃないか。」

それは鎖国してたらそうなんですね。

だけども鎖国してない限り、若者が将来職を失うという事になるんで、どうしてもある程度国家としては並みのスピードで成長しなければならない。

それで、ここにはアメリカ・中国を中心として主要国のGDPが書いてありますけど、人間というのはこういうのを見ると必ずそれに影響されちゃうんですけど、実はここに30年後になったら分かる国が入ってるんですね。

例えばそれは、一番の可能性のあるのはインドですけども、それ以外にロシアもあるし、南アメリカの国とか、アジアの国で急速に伸びてくる所がありますから、そういう所がこういうのに入ってくる。

だから、やや競争は激化する方向にあるという風に考えたら良いと思います。

今こそ日本人は『将来どうなるのか』という議論を繰り返す必要があるという風に思います。

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